天然の防虫スプレーを作る方法(酢酸カルシム)

今回は、天然の防虫スプレーとして知られている「酢酸カルシウム」の作り方を紹介します。
酢酸カルシウムは、カルシム欠乏症の予防にも効果を期待できます。
そのため、例えば、トマトの尻腐れ対策にも効果的です。
酢酸カルシウムの作り方を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
酢酸カルシムに本当に防虫効果はある?
野菜を作っていると、最も厄介な害虫の一つがウリハムシです。
こういう赤い虫です。
放っておくと、こんな感じでひどい状態になります。
ウリハムシは、カボチャやキュウリ、マクワウリ、メロン、スイカなどの葉・花が大好物です。
特に、葉が食べられてしまうと、光合成面積も減ってしまうので、その後の生育にも影響が出ます。
ウチの畑でも毎年かなりの被害を出しています。
そこで、今年は酢酸カルシウムで対策をしてみることに。
結果としては、今年は、キュウリとスイカ、マクワウリではほとんど見なくなりました。
なぜかカボチャに関してはポツポツと寄ってきて入るのですが、今のところ深刻な被害は出ていません。
そのため、個人的には酢酸カルシウムに防虫予防効果はあると感じています。
酢酸カルシムでトマトの尻腐れも防げる?
「トマトの尻腐れ」とは、このように先端が腐ったような状態になることです。
これは、実際にトマトが腐ってしまったのではなく、カルシウム欠乏が原因で起こる症状です。
家庭では食べることはできますが、これだと売り物にはならないですよね。
防虫スプレー(酢酸カルシム)の作り方
酢酸カルシムを作るには、まずは「お酢」と「有機石灰」「保存用の容器」を用意します。
- お酢(穀物酢や米酢でOK)
- 有機石灰(貝殻や卵の殻でもOK) ※お酢100mlに対して50g
- 保存用の容器(500mlのペットボトルでOK)
お酢は、スーパーなどで売ってある穀物酢や米酢などでOKです。
※一番安いもので大丈夫です。
有機石灰に関しては、私の場合はよく使用するので、常にウチに常備してあります。
有機石灰が無ければ、ホームセンターやAmazonなどで安いものを購入しましょう。
もしくは、料理の後に残った「貝殻」や「卵の殻」を取っておけば、それらで代替することもできます。
※「貝殻」や「卵の殻」は細かく砕いて使用します。
有機石灰は、お酢100mlに対して50gを使用します。
今回は200mlの酢酸カルシウムを作成するので、100gの有機石灰を用意します。
このまま有機石灰をペットボトルへ移します。
そしたら、この中にお酢を入れます。
※お酢の量は、計量カップなどを使って測ってください。
すると、このように泡が噴き出てきます。
振った後の炭酸飲料みたいですね。
しばらく待つと、この泡も落ち着きます。
そしたら、すぐには使用しないので、容器に蓋をしておきましょう。
実際に使用するのは、この液体の部分になります。
この状態で1日置いておきます。
そうすると、このように余計なものが下に沈んで透明な状態になっているはずです。
次は、この液体をろ過します。
ろ過を行うには、ロートとフィルター(コーヒーフィルターでOK)を使用します。
ロートやフィルターは、100円ショップで売ってあるもので大丈夫です。
もし、目の細かい茶こしがあれば、それをフィルターとして使用してもOKです。
あと、ろ過後の液体を保存するための容器も用意しておきましょう。
今回は、このようなビンに保存します。
そしたら、このようにロートとフィルターをセットします。
フィルターの上に、上記で作成した酢酸カルシウムを流し込んでください。
そうすると、余計なものがろ過されて液体のみがビンに溜まっていきます。
あとは、完全にろ過されるのを待ちましょう。
ろ過が終わったら、容器に蓋をして、陽の当たらない涼しい場所で保存してください。
これで、害虫対策に使える防虫スプレーが完成です。
ちなみに、ペットボトルの底に残った有機石灰は、捨てるのはもったいないです。
せっかくなので、畑やプランターなどの土に混ぜて有効活用しましょう。
このあとは、実際に酢酸カルシウムを使用してみます。
使用方法は、次の段落で説明します。
酢酸カルシムの使い方
作成した防虫スプレーは、500倍(水500mlに対して酢酸カルシウム1ml)に希釈して使用します。
酢酸カルシウムを取るには、スポイトがあると便利です。
スポイトは、100円ショップやホームセンターで購入できます。
今回は、500mlのスプレーを作成するので、500mlのペットボトルに水を入れておきます。
そのあとは、スポイトで酢酸カルシウムを1mlだけ取ります。
そしたら、酢酸カルシウムを水の入ったペットボトルへ加え、よく混ぜます。
これで、希釈が完了しました。
あとは、このような噴霧用のスプレーボトルに移せばOKです。
スプレーボトルも、100円ショップやホームセンターなどで簡単に手に入ります。
ちなみに、スプレーボトルにはメモリが付いているものも多いです。
その場合は、ペットボトルを使用せずに、スプレーボトルで直接希釈すれば大丈夫です。
あとは、このように葉に噴射するだけです。
葉の表だけでなく、裏側にも丁寧に酢酸カルシウムをかけていきましょう。
また、7~10日おきに使用するようにしてください。
最後に
今回は、酢酸カルシウムについてまとめました。
酢酸カルシウムは、害虫対策に有効な防虫スプレーとして使用できます。
また、カルシウムの補給にも使用することができ、葉面散布するだけなので使い方も簡単です。
酢酸カルシウムを試してみたい方は、当記事を参考にしていただけると幸いです。